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キッチンカーとの出会いと修行~独立まで — キッチンカー事業者さんインタビュー
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キッチンカーとの出会いと修行~独立まで — キッチンカー事業者さんインタビュー

キッチンカーを始めたいけど、いきなり独立するのは怖い。そう感じる方も多いのではないでしょうか。タコライスのキッチンカーを運営するマオさんに、修行の3年間で得たことや独立のきっかけを聞いてきました!

新宿・渋谷・千駄ヶ谷エリアでタコライスのキッチンカーを運営するマオさんへのインタビュー第2弾。
今回は、マオさんとキッチンカーとの出会い、未経験で飛び込んだキッチンカー事業者さんのもとでの修行期間について、そして独立まで。これまでの歩みについてたくさん話してもらいました!

キッチンカーとの出会い

―― マオさんとキッチンカーとの出会いが気になります。もともとキッチンカーや飲食業に関心があったのですか?

実は学生時代に飲食系のアルバイトをひとつも経験したことがないんです。大学は商学部で、卒業後は広告代理店に就職しました。そこで、総務やSNS運用関連の部署を経験しました。

しかし、段々と自分にはパソコンの前に座り続ける仕事が向いていないなと感じるようになりました。とにかくリアルな現場で、お客様の喜ぶ顔や楽しんでいる姿を見ながら働きたい、という想いが少しずつ大きくなっていったんです。また、父が自営業だったこともあって、いつか私も "自分のお店" を持てたらいいなという憧れも漠然と持っていました。

思い切ってオフィスワークを離れて、現場に行ってみよう!と思い、当時ラテアートに興味を持っていたこともあり、一度カフェ店員に転職しました。

しかし、ちょうどコロナ禍の影響もあって、固定店舗の難しさを痛感しました。それに、お店の特徴的にも、私が思い描いていたより、お客様との距離が遠いと感じることが多く、もどかしい日々でもありました。

再びの転職も視野に入れつつ飲食系の求人を探していた中で、ある日キッチンカーの存在が目に留まりました。正直、それまでキッチンカーは全然身近ではなくて、ほとんど利用したこともありませんでした。ですが、固定の場所に縛られず、お客様とより近い距離で接することができそう、というイメージから一気に興味が湧きました。

自分のお店を持つという夢の現実を考える過程においても、「夜働くのは苦手だから居酒屋はちょっとな…」「アパレルは自信がないな…」と消去法を進めていくうちに、キッチンカーという選択肢が徐々に自分のやりたいことに近い気がしてきました。

修行という選択肢

1人で始める勇気がなかった

―― キッチンカーがいいかも、と思ったところから、実際にどうやって始めたのですか?

いきなり自分ひとりでキッチンカーを始める勇気は正直なかったんですよね。やってみたい気持ちは大きくても、ノウハウが何もない状態で始めるのはリスクが高いので、まずは誰かに教えてもらいたいと思いました。そこでキッチンカーを運営する会社に入社して、そこで実際に現場に立ちながら学ぶことにしました。

―― キッチンカーを運営する会社はどのように見つけたのですか?

飲食業界専門の求人サイトで「キッチンカー」と検索して見つけました。いくつか出てきた候補の中から、雰囲気や条件が合いそうな会社に応募して、という感じです。

独立支援を前提にしている会社もあれば、純粋に人手確保のためにスタッフを募集している会社もあるので、目的に合わせて見極める必要があると思います。

私は、独立支援も行っている会社に応募し、正社員として採用してもらいました。こうして3年間のキッチンカー修行期間が始まりました。

―― 会社の人は、みなさんキッチンカーで独立を目指す方々なのでしょうか?

必ずしもみんな独立目的というわけではなく、入社の動機はさまざまでした。アルバイト感覚で始めて、キッチンカーの楽しさに気づいて結果的に独立していった人もいれば、自分の飲食店を持ちたいけど資金がかかるから、まずはキッチンカーを経験してみようという人もいました。

―― マオさんご自身は修行期間中、どんなモチベーションで取り組んでいましたか?

私自身も、いつかは独立という気持ちはありましたが、入社当初から「絶対にすぐ独立するぞ」という意気込みではなかったんです。むしろ修行しながら、会社の仲間も扱うメニューも大好きになって、「この会社に貢献したい」という気持ちにもなりました。いちスタッフとはいえ、現場には1人で立っていたので、出店中は自分のお店という感覚もあり、自分のやりたかったことがある程度できているという満足感もありました。

それと、私は自分のことを料理人とは思っていなかったというか…。料理も未経験からのスタートだったので「私の料理を食べてほしい!」というよりは、私が心から美味しいと思っているものを、直接たくさんの人に届けたいという気持ちでした。
そういう意味でも、「自分のオリジナルメニュー」がなくてもキッチンカーを経験できた修行という選択肢は、自分に合っていたのだと思います。

3年間の修行期間で得たもの

―― いきなり独立ではなく、修行期間を設けて良かったなと思うことはどんなことですか?

現場で吸収したキッチンカーの接客ノウハウ

いちばんは、実際に現場に立ってお客様と接しながら、キッチンカーならではの接客ノウハウを学べたことだと思います。

誰かがお店に近づいてくる気配をいち早く察知して、自分から声をかけることだったり、盛り付け作業中もなるべくお客様の方に体を向け、コミュニケーションをとることなど、接客時の細かい振る舞いについても、経験者のアドバイスやフィードバックを常にもらえる環境でした。

また、どんなに忙しい状況でもお客様に「バタバタ感」が伝わらないように、調理・盛り付け・接客・整理整頓などあらゆることを同時に意識しながら進める感覚が、自然と身についていきました。

仕込みや調理はもちろんのこと、接客の心構え的なところをたくさん吸収できたことが、個人的には本当にありがたかったなって思っています。

独立後も助け合える仲間とのネットワーク

修行期間に築いた仲間とのつながりは、独立後も続いています。

今も近くのエリアで出店している同期や先輩もいて、頻繁に情報交換をしています。独立して身近に頼れる人がいない状況でも、困ったことがあれば連絡できる同期や先輩がいるというのは、大きな支えになっています。

また、頻繁に連絡を取るほどではなくても、同じ会社で働いた後に独立してキッチンカーをやっている元同僚は何人かいます。お互いにInstagramでつながっているので、それぞれの場所で頑張っている姿を見ることはとても励みになりますし、今でも仲間のような感覚ですね。

"自分のお店" の実現に向けて

―― 独立のきっかけを聞かせてもらえますか?

キッチンカー会社で3年ほど経験を積んだ頃、縁あって現在の会社の社長(ボスと呼んでいます)に出会いました。ボスから「自分のお店、やってみたら?」と声をかけてもらったことがきっかけで、資金面や運営面でもサポートしてもらいながら、本格的に独立に向けて動き始めました。

―― 開業準備はやっぱり大変でしたか?

開業準備は、ボスたち(他のスタッフも含む)と4人で分担して進めていきました。実際に「やらなきゃいけないこと」の半分以上は、助けてもらいながらできた感覚で、1人じゃなかったことはとてもありがたく、心強かったです。

少し大変だったことで言うと、たとえば営業許可や車検などにかかる労力ですかね。修行時代は担当の方が管理してくれていて、直接経験してこなかったため、いざ自分でやってみたら意外と時間がかかることに気づいた、というのはありましたね。

キッチンカーと走り続ける今とこれから

―― 独立から2年半、今のマオさんはキッチンカーで働く毎日をどのように感じていますか?

自分のお店を持った今、「毎週楽しみにしてるよ」というお声や、「美味しかったから知り合い連れてきたよ」と言って紹介してくださるなど、お客様のアクションのすべてが嬉しく、やりがいです。オフィスワーカー時代には実現できなかった「自分のやりたいこと」が今は現実に起こっている感じですね。毎日嬉しい言葉をもらうたびに、キッチンカーをやってよかったなって思っています。

それから、普通に過ごしてたら絶対に話すことがなさそうな人と、仲良くなれたりするのも楽しいです。いろんな職業、いろんな年齢の方が来てくれますし、怖そうに見えた人がめちゃめちゃ優しかったり、優しそうな人が意外と怖かったり…(笑)そんなすべてのお客様との出会いが、キッチンカーを始めていなければ存在しなかったことだと思うと、毎日が特別です。

自分はやっぱり料理人ではないから、料理に特別な自信があるわけじゃない、という意識は、実は修行期間も今も変わらないんです。でも、自分が美味しいと思って提供しているものを、毎週楽しみにしてくれる人たちがいるという事実が、本当にありがたいですし、それを仕事にできていることを嬉しく思います。

―― これからキッチンカーを始めたい方にも、修行期間を設けることをおすすめしますか?

そうですね。個人的には、キッチンカー事業者さんのもとで実務を学んでからの独立はおすすめできる手段です。独立支援をしているキッチンカーの会社さんは、探してみると意外といらっしゃるんです。

「自分で作ったこのメニューを売りたい!」という想いでキッチンカーを始めようとする人も多いと思いますが、やっぱり料理を作ること以外の部分で、キッチンカーをやってみることでしかわからないノウハウなどもあるんですよね。

修行期間を設けることで、経験してきた人のそばで見て、実際に働いてノウハウを吸収できることはもちろん、同じ道で頑張る仲間ができたり、場合によっては開業に向けた資金面の支援を受けられたりと、メリットは多いと思います。

―― 最後に、マオさんのこれからの目標はありますか?

日々の売上目標や、新メニュー開発など、営業面での目標はいろいろあるのですが、未来の大きな目標はまだ明確には決まっておらず、模索中です。ただ、とにかく今はお店も私自身も、もう1段階成長しなきゃいけないなとは思っています。

そのために、まずは今まで出店したことがないエリアへの出店に挑戦したいです。今は新宿、渋谷、千駄ヶ谷を中心に活動していますが、たとえば東京駅周辺のエリアや、地元の神奈川県でも出店してみたいです。

新たな場所でお客様や場所の雰囲気の違いを感じつつ、キッチンカーを通して出会いを広げていくチャレンジは、これからも続けていきたいなと思います。

まとめ

修行期間から自分のお店を持った現在までを振り返って、「楽しくなかった営業は1日もない」と話してくれたマオさん。

一見、孤独な戦いのようにも思えるキッチンカー運営ですが、出会いや学びの環境を得るために積極的に行動し、ひとつひとつの縁を大切に維持することが、周りからのサポートやお客様の支持につながっているということを、マオさんの経験談から教えてもらいました。

キッチンカーに興味はあるけど何から始めればいいかわからない、と迷っているなら、まずは自分に合った修行の場を探してみる、という選択肢もあります。この記事がキッチンカーライフのはじめの一歩を踏み出したい方にとって、ヒントになれば幸いです。

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FOOD BOX ラクダ

新宿・渋谷・千駄ヶ谷エリアを中心に出店するタコライスのキッチンカー。野菜たっぷりのタコライスが人気で、毎週楽しみにしているリピーターも多い。出店スケジュールはInstagramで確認できます!

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